モジュール、インポート、FFI
ローカル、標準ライブラリ、外部パッケージのインポート、名前空間、可視性、再エクスポート、C ABI 宣言を説明します。
Wave Foundation
import 構文
import("std::string::len");
import は文字列リテラルを受け取り、; で終わります。通常のインポートは、モジュールの公開宣言にアクセスするための名前空間を作成します。
標準ライブラリのインポート
std:: で始まるパスは、インストール済みの Wave 標準ライブラリを基準に解決されます。
import("std::fs::file");
import("std::io::fd");
インストール済み標準ライブラリの場所は wavec print std-path で確認できます。
ローカルモジュールのインポート
ローカルモジュールには ./ で始まるパスを使います。パスはインポートするソースファイルからの相対パスで、.wave は省略できます。
import("./math");
この形式は math.wave を読み込み、math 名前空間を作成します。ローカルインポートのパスはモジュールディレクトリ内に留まり、.. やバックスラッシュは使用しません。
外部パッケージのインポート
修飾のない名前は外部パッケージのルートを表します。追加の :: 要素は、そのパッケージ内のモジュールを表します。
import("math");
import("math::vector::ops");
パッケージルートは src/lib.wave または lib.wave を読み込みます。math::vector::ops のようなパッケージモジュールは src/vector/ops.wave または vector/ops.wave を読み込みます。公開宣言にはインポート名前空間を通してアクセスします。
var sum: i32 = math::add(1, 2);
var unit: Vector = math::vector::ops::normalize(value);
外部パッケージの場所は依存関係オプションで指定します。
wavec --dep-root .vex/deps build main.wave
wavec --dep math=/absolute/path/to/math build main.wave
同じパッケージが複数の依存ルートに存在すると解決が曖昧になります。--dep name=path でひとつに固定してください。
エイリアスと選択的インポート
短い名前や曖昧さのない名前空間を選ぶには as を使います。
import("./geometry_helpers" as geometry);
var area: f64 = geometry::area(width, height);
選択的インポートを使うと、指定した公開宣言をインポート先のモジュールへ直接取り込めます。
import("math")::{add, Point};
var sum: i32 = add(1, 2);
var origin: Point = Point { x: 0, y: 0 };
インポートエイリアスと選択的インポートは別の形式であり、同時には使用できません。
公開宣言と再エクスポート
pub を付けない宣言は、そのモジュール内でのみ使用できます。
pub fun add(left: i32, right: i32) -> i32 {
return left + right;
}
pub struct Point {
x: i32;
y: i32;
}
pub は enum、type、const、static の宣言にも適用できます。モジュールは、別のモジュールから選択した公開名を再エクスポートできます。
pub import("./arithmetic")::{add, subtract};
pub は Wave モジュールの可視性を制御します。ネイティブ ABI シンボルを公開する export(c) とは別のものです。エントリー関数 main は非公開のままです。
C 関数のインポート
extern(c) fun puts(text: ptr<i8>) -> i32;
Wave 側の名前とネイティブシンボル名が異なる場合は、ABI の後に外部シンボル名を明示します。
extern(c, "native_symbol") fun local_name(value: i32) -> i32;
Wave 関数のエクスポート
export(c) fun wave_add(left: i32, right: i32) -> i32 {
return left + right;
}
extern と export は、個別の関数形式とブロック形式の両方に対応します。エクスポートする関数をジェネリックにはできません。別の Wave モジュールからもエクスポート関数をインポートする必要がある場合は、別途 pub を付けます。
明示的に確認する ABI の詳細
- 整数幅とポインタ幅
- 呼び出し規約とターゲット ABI 名
- 外部シンボル名
- 実際の文字列表現
- ポインタのライフタイムと所有権
- 必要なライブラリとリンカー検索パス
リンクに成功しただけでは、関数シグネチャとメモリ契約が一致していることの証明にはなりません。
ターゲット条件属性
トップレベル宣言は #[target(...)] を使ってターゲットごとに選択できます。
#[target(os="linux", arch="x86_64")]
extern(c) fun platform_call(value: i32) -> i32;
対応する条件キーは arch、os、env、abi です。この属性は次のトップレベル項目に適用されます。